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アルツハイマー病と予防

 日本人の65歳以上が認知症になる確率は約6%で、そのうちアルツハイマー病と脳血管性認知症とでその約半分づつを占めています。
 認知症とは物忘れ、失見当(時、場所)、判断力の障害をいいますが、そのうち「脳血管性認知症らしさ」は歩行障害などの半身マヒやすぐに泣き出すなどの感情失禁にあり、「アルツハイマー病らしさ」は記憶は比較的良好なのに、場所や時間などを間違いやすいことにあります。
 アルツハイマー病には進行を遅らせるドネペジル(商品名アリセプト)があり、半年間投与することで長らく手を付けていなかった趣味アリセプト アツハイマー病改善薬や家事をやり始めるなどの改善例が3〜4割みられたとの報告があります。

 予防に優る治療なしと言いますが、アルツハイマー病は75歳ごろから急増するので、発症を1年でも2年でも遅らせることが目標になります。そこで、危険因子を避けることにより、原因が分からなくとも予防していくことは必要です。

                  《危険因子》

(1)加齢(避けられない因子)

 65歳で1000[人×年]当り1.2と低いが90歳以上では63.5と急増します。

(2)女性(避けられない因子)

 男性に比べて1.5倍なりやすいと報告されています。

(3)喫煙

 現在まで喫煙を継続している群は、非喫煙群に比べて発症率は1.74となっています。生存率だけで見た過去の調査では、喫煙は危険因子を下げると報告されましたが、これは喫煙を続けていると早死にしやすいためで、全体として喫煙者の方が発病しにくいと誤った結論になったのです。しかし、今回の欧州各国での大がかりな調査は、発生率をみているのでこの種の誤りはありません。

(4)不活発な生活を避ける

 人体の器官は、その使用度により機能を維持のされ方が違います。神経細胞がほかの神経細胞に興奮を伝えると、その見返りに興奮させられた細胞が、細胞の生存に必要な蛋白質(生存因子)を分泌します。その生存因子が、興奮を伝えた神経細胞の生存を保証するというメカニズムが働きます。この「活動依存性」の生存・機能維持は頻繁に活動する神経細胞は活力に満ち、活動しない細胞は死にやすくなるということです。


                     藤田神経内科病院 2003.8.30

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