繰り返す嚥下性肺炎の治療
| 相談者(30代 女性) 平成12年に脳梗塞を患い、段々悪くなって寝たきりです。嚥下障害もあり4ヶ月前に肺炎となり気管切開と胃瘻の状態です。熱が毎日40度まで上がり、そのたびに消炎剤とペニシリン系とバンコマイシンの注射を朝晩しています。 最近、流動食を何度か吐いたので中心静脈栄養法で入れています。尿をとっても異常なし。しかし、血中酸素分圧が低いので、酸素マスクを1分間3gしています。何かいい治療法などありましたら教えてください。お願いいたします。(2004.9.28) |
| 回答者 嚥下性(誤飲性)肺炎だと思いますが、肺のCTを撮る必要があります。 原因菌には細菌・ウイルス・その他としてマイコプラズマなどがありますが、細菌には好気性菌と嫌気菌があります。まず、痰の細菌検査で抗生物質の感受性を確かめることが大切で、特に脳卒中後遺症など意識障害者の肺炎は、口腔内の嫌気性菌による嚥下性肺炎が多いのが特徴です。 そこで治療としては、抗生剤としてグリンダマイシン系(ダラシン)、カルパベネム系( カルベニン)が適用です。しかし実際は複合感染が多いことでペニシリン系(ユナシン)が追加されます。さらに、肺に食べ物など異物が入ったときに一気に排出する反射を咳嗽(がいそう)と言いますが、その咳反射を促進するためにACE阻害剤(降圧剤の一種)とかパーキンソン病の薬を予防的に使うと誤嚥性肺炎が1/3に減少したとの報告があります。 |
| 相談者 お忙しい中、本当にありがとうございました。早速主治医と看護士さんに相談します。主治医も私たち素人にどうしたらよいか、聞かせてほしいとのことでした。また抗生剤のことですが効く薬が見つからないとのことでニューキノロン系などはどうでしょうか。また、痰や唾液などの分泌物を抑えるのに硫酸アトロピンを1日3回投与されていますがいいのでしょうか。 |
| 回答者 ニューキロン系は非常に広く効く薬です。しかし、もし結核菌でありますと治療が中途半端になりますので、結核でないことを確かめない限り使用しない方がよいでしょう。また、硫酸アトロピンは手術時とか胃潰瘍で胃酸を抑えるために使用されます。肺炎などの分泌物は炎症を防衛するためや炎症による細胞の死骸である異物を排泄するものですから、これを抑える硫酸アトロピンは原則的に使用しないものです。 |
Copyright (C) 2003 医療法人社団茜会.All Rights Reserved